[SIJ: 20231] 新刊案内『グルジェフ総論:グノーシス』 9月後半西宮ムーブメンツと瞑想の予定

Atimoda atimoda.atmo @ gmail.com
2019年 9月 15日 (日) 12:46:48 JST


ターラ瞑想センター、アティモダです。

まだまだ暑い日が続いています。お身体ご自愛下さい。

プラバンの新刊のご案内と、9月後半の瞑想会の予定です。


ムーブメンツと瞑想は9月22・29日(日)午前10時~午後1時頃まで、毎週火曜日夜の瞑想会は、午後7時~8時半頃まで。詳しくはお問い合わせください。

また、トルコでのムーブメンツクラスは10月26日からを予定しています。詳しくはお問い合わせください。

090-1226-2461 アティモダ

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新刊案内『グルジェフ総論:グノーシス』(第一巻)(郷 尚文/Plavan著)







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<新刊案内>

郷 尚文 著『グルジェフ総論:グノーシス』

第一巻 創造の秘密
ユダヤ/キリスト教の源流と回帰への衝動に導かれた魂の系譜 Kindle版 1250円
https://www.amazon.co.jp/dp/B07XLX6ZTC/ref=sr_1_18?_encoding=UTF8&qid=1568511940&s=books&sr=1-18

一者に発する上から下への流れは、それが行き着くところで魂を目覚めさせ、下から上への流れを創り出してはじめて、その使命を果たしたといえる。上から下への流れへの従属を説く一般の宗教とは別に、これに逆らって一者への回帰を求める魂の系譜がある。

「グノーシス」と呼ばれるところの「知」の追求はそこに生じる。その「知」とは、なかでも「神」がアダムとエヴァに禁じたとされるところの知、すなわち一つは上に向かい一つは下に向かう二つの流れのなかにあって、人はどのように生き、何を求めうるのか、それとの関係で何が人にとって善であり、何が悪であるのかをめぐる知である。

グルジェフは「二つの河」をめぐる教えをもってこの主題を扱い、回帰への衝動に目覚めた魂が、「三の法則」と「七の法則」に従って、エニアグラムの円周があらわす道のりをいかに完遂しうるかのヴィジョンを提示した。

本書では、基本的にグノーシス的な性格のものであるこの教えの起源をユダヤ/キリスト教の源流にまで遡り、第一巻では「キリストのすべての言葉より大事である」という言辞をもってグルジェフが注目を求める旧約聖書『創世記』の物語を取り上げる。第二巻では、グルジェフにおける秘境的キリスト教のあらわれに目を向ける。

さらに第一巻と第二巻のどちらでも、十九世紀後半におけるグノーシス的な精神潮流の復活との関係で若年時代のグルジェフに影響を与えた時代精神の形成に関係した人物の文学作品として、グノーシス的主題を扱ったアルチュール・ランボーの詩、グルジェフが言うところの「三つのセンター」の間での関係を三兄弟の間での関係に反映させたドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』、および「三の法則」に基づく自己超克の思想が展開されるニーチェ『ツァラトゥストラかく語りき』に注目する。

前々作『覚醒の舞踏:グルジェフ・ムーヴメンツ』で扱った動きへのまなざしと、前作『グルジェフ総論:エニアグラム』で扱った図像的な認識を、人類の精神史と文学の読解に応用することを試みている。新しい認識の地平を切り開くとともに、物事を見つめるにあたって精神の取りうる姿勢を提示する。

これに続く第二巻ではグルジェフにおける秘教的キリスト教のあらわれに目を向ける。旧約聖書から新約聖書へのフォーカスの移動というわけではない。ユダヤ教とキリスト教の結び付きは形式的なものであり、グルジェフが見るには、キリスト教の本質的なるものの起源は、別のところから来ている。その理解をもって、「七の法則」で言うところの「ソ」の音程を越え、叙述の流れは「人間にとっての創造」というテーマに向かう。そこでもまた「三の法則」が重要な役割を果たす。第一巻での叙述はその基礎となる理解を育てる。



第一巻 目次



第一部 プロローグ



第一章 グノーシス世界への眺望

◆グノーシス的な精神の姿勢:疑い・知り・愛す

◆「エソテリック」と「グノーシス」

◆学界におけるグノーシス研究



第二章 十九世紀のグノーシス文学とグルジェフの探求

◆「神」への大いなる関心と疑念

◆近代におけるグノーシス精神の復興と文学

○アルチュール・ランボー

○ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』

○ニーチェ『ツァラトゥストラかく語りき』



第三章 グルジェフにおけるグノーシス

◆イワン・カラマーゾフの致命的なあきらめ

◆グルジェフの宇宙観と流れの逆転の論理

◆『ベルゼバブが孫に語った物語』のグノーシス的背景

◆「悪い知らせ」と「良い知らせ」

◆宇宙と人間を貫く二つの流れと善悪の問題



第二部『創世記』におけるグノーシス



第四章 二元性への目覚めと創造の起源へのまなざし

◆ランボーの「永遠」

◆二元性をもっての創造

◆人間の創造と原初のトラウマ

◆ベルゼバブが語る隠された事情

◆蛇、本当のことを言う

◆「ひとりでいるのは良くない」



第五章 下向きの創造の行き着くところ

◆「三の法則」の論理と思い知らせの理

◆カイン:「神」を見抜いた眼と伏せられた顔

◆ノア:「神」の前で正しかった者たちの末路



第六章 アブラハムまで戻れ!

◆アブラハム:「神」との議論とその後の屈服

◆「二つの河」と「犠牲」との関係

◆アブラハムの「神」とイエスの「父」は同一か?

◆下向きの論理、下向きの自尊心



第七章 ヤコブとリベカ:流れの逆転の秘密

◆旧約聖書に関するグルジェフの意見とヤコブへの注目

◆ヤコブ、母に助けられ父をだまして兄を出し抜く

◆女性の発揮する能動性とグルジェフにおける流れの逆転



第八章 ヤコブ:「神」と力を争って祝福を得る

◆二人の嫁と二十年の労働

◆格闘、祝福、和解

◆なんでこんな男が?



第九章 ヨセフ:内的成果の継承とその失われやすさの物語

◆ヤコブの子としてのヨセフの強さと弱さ

◆ゾシマ長老の罪:「三の法則」のあらわれを認めず

◆ヤコブの死と流れの分岐



付録 意識の向きと流れの分岐の関係をめぐる公案



単行本換算約220頁 図版多数



ホームページ:

http://gurdjieff.la.coocan.jp/

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