カンチャンの“ヤショダの「家族の座」”(8 March 1999)
日本人サニヤシン、マ・ヤショダは、サイキックマッサージやスターサファイア、特に最近では『家族の座』のセラピストとして活躍している。 3月8日午後、開かれた個人セッションに参加した。
『家族の座は』、家族関係の深層に光を当てることによって、クライアントが抱える問題 の構造を明らかにする。 その手段として、参加者によって家族の役割が演じられるが、クライアントはそこには参加せず、ただその進行を見つめる・・ 他のセッションとは、一寸違うユニークなセッションといえる。
セッションは、先ずクライアントから選ばれた、それぞれの家族役の位置決めから始まっ た。 『はいお父さんはここに立って、お母さんはその隣。』 インタビューによって事前に家族情報をつかんでいるヤショダは、父、母、本人、兄弟な どの役を、部屋の中に配置する。
『なんだか、家族をチェスの駒のように扱っているけど、位置と家族の問題って何か関係 あるんだろうか?』 が、その後の展開で、それはおおありな事が、わかってきた。
ヤショダが、みんなに好きな場所に移動しても善いことを伝えると お母さん役は、ずるずると、お父さんの隣から離れたがったりする。 『近くだと胸が苦しかったけど、離れたら少し楽・・でも、これ以上は離れたくない感じ』 と、母親役。 面白いことに、離れたとたん、顔の表情も和らいでいる。 何か一寸身につまされる感じがする。
「西洋占星術や四柱推命では、生まれたときの天体の位置が、その人の運命と関係すると いうが、家族の問題を磁場の理論に置き換えて本質を見ようとするのが「家族の座」なの かもしれないな。」
ヤショダは、さらに役に即興のセリフを喋らせて、家族一人一人の心の座標軸をさぐって ゆく。 続いて動作も加わると(例えば母親を守るために、父親の前に立ちはだかる姉)次第に 家族の隠された人間関係が明らかになってくる。 それが位置関係ではっきりわかる。
怖いといえば怖いものを見た感じ・・だって、通常私達は家族を親愛の塊とみてるからだ。 でも。家族に多くの問題が起因することに気づかないのはもっと怖い。
演技が終わり、ヤショダは自分のサニヤス名を名乗ってから役から降りるように言う。 『私は父親です』・・まだ役の中にとどまっている人がいた。 『カンチャン、ほら、戻って!』と、ヤショダ。 実は、父親役に選ばれ、、結構ハマッテしまっていたのだった。
『家族の座』参加者全員は、ここで見たこと、聞いたことの口止めを約束させられる。 なぜなら、そこには、家族の重要なヒミツが隠されている……。