[SIJ: 20297] 中野方聞道第五回と次期クラスのお知らせ

2019年 10月 5日 (土) 01:15:33 JST

皆様へ。　　


私塾中野方聞道は１０月１０日に第五回目（最終回）を迎えます。

「カウンセリングから未二観へ、グループから円坐へ、自己表現から縁坐舞台へ、そ
の風景の変遷を辿る」

というテーマを掲げ、校舎を岐阜県恵那市中野方第七地区・農家民宿「暮らしの宿　
時ノ詩」に定めて、

ここまで参りました。

来年度は、同じ会場にて、「円坐守人という生き方」と題し、円坐本来の、日常のす
べてを射程に置いて円に成って坐る

生き方としての円坐守人を実践する通年クラスを行います。

農家民宿「暮らしの宿　時ノ詩」のご主人である長江賢太郎さんから、今まで円坐を
開催してきて、守人としての自分の

動きに課題を感じている。ついては円坐守人としての具体的な実力をつけるための稽
古をしたいというお気持ちを頂いたことが

きっかけになりました。


もともと「ファシリテータートレーニング」として大阪の自宅で始めたこのクラス
は、

ある福祉施設で働く男性との出会いから始まりました。

彼が職場での大変つらい経験を分かち合ってくださったその真摯なまなざしで、


「自分は資格も何もいらぬ、ただ赤裸々に人との関係を生きていかねばならないこの
現場の中で、本物の実力が欲しい」


とおっしゃった面持ちに感じるものがあって、人間関係をただ生きて逝く「こと」を
愚直に目指す仲間づくりができるのではないか、

という思いを持ったのでした。


この愚直な道は、短期間にメソッドやシステムを使って「教える」「教えてもらう」
ということができない道であると了解しています。

しかし不思議な縁（えにし）に結ばれた者達が、生身のからだをもって一か所に寄り
合い、その時間と空間を精一杯ねじりあげて共に生き、

真剣にお互いの「人間であること」、「人として生きること」を仕合うとき、期せず
して生まれる時間を超えたはかない一瞬のなかで、

同じ景色、同じ洞察を共有するような状況を作ることはできるかもしれない、と思い
ます。


１０人なら１０人の、自らを越えて生きてゆこうとする尊い意志を、個人ではなくク
ラスやチーム、組という特別な状況（仲間）の力を借りて、

今まで一人の力では届かなかったもっとも深いところで共有したい。


僕は人々が一団となって結びつき合う「団結」する姿を見たいと思い、そして見てい
ます。

先日の関ヶ原古戦場円坐は、心身共にきつい、厳しい状況での円坐となりましたが、
僕が見たのは、

各自が円坐を上手にこなす姿ではなく、皆で一つに団結してゆく姿でした。

この団結、この結界、すなわち「人々が結びあって一つの世界になること」が、僕が
見ている円坐の景色であり、

影舞の運びであり、未二観の１５分間です。

それはそのまま、我々がすでに久遠の昔から結びあい、結界して、一つの世界にもう
成っているということです。


そしてそれはまた、このたびの円坐の団結が、長く我々の記憶に残る団結になること
であり、

転じて言えば、この世界の方が我々の、人としての生き様、仕合運びを永遠に記憶す
る、ということでもあります。


さて、「円坐守人という生き方・中野方組」に先立ちまして、１１月１０日日曜日よ
り、大阪石切未二観亭にて

「ミニカウンセリングと未二観〜集中講義と実習」を開始します。


ミニカウンセリングは、我々人間は思考・感情・感覚・存在（人生）という四つの層
からできているという視点から

１５分間の話し手の「運び」を辿るものです。おそらく多くの方々が納得することの
できる個人心理学的視点です。


未二観は、ミニカウンセリングが転じ、滅してあらわになったもので、人間とは空間
であり、この私とは時間であるという

洞察を持っています。いまだ二つに分かれざるものへ向かって目を凝らし、同時に
「ひとつ」であるものから見抜かれていく道です。


ミニカウンセリングと未二観は、二つの異なるものでありながらなお一つ、互いに全
否定仕合う此岸と彼岸であり、僕の人生の仕事のすべてです。


この二つの翼、此岸と彼岸の両面を含む１５分間は、この広い宇宙でたった一つの１
５分間であり、この私を宿す唯一の牙城であり、

また同時にすべての宇宙がこの１５分間の中に収まり、私以外のすべての人類がこの
１５分間の中に存在する亜空間でもあります。


僕の知る道はただ懸命にふれ、ふれあい、渦になりて、引き裂き、咲き乱れ、咲き誇
り、先立って、逝く。ということかと思います。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミニカウンセリングと未二観〜集中講義と実
習〜　守人　橋本久仁彦（Sw．Deva　Premi）

　
ミニカウンセリングと未二観　全８回（いずれも日曜日１０時〜１８時）


第一回１１月１０日

第二回１２月１５日

第三回２０２０年１月１９日

第四回　　　　　２月２３日

第五回　　　　　３月２２日

第六回　　　　　４月２６日

第七回　　　　　５月２４日

第八回　　　　　６月２８日


＊＊参加詳細のお問合せは橋本まで。


集中講義については私塾中野方聞道における以下の項目を足掛かりとしてご参考くだ
さいませ。


【いくつかの概念を比較対照し、講義の指標とします】


　　　　　　＜カウンセリング・援助技法＞　　　　　　＜未二観・円坐・影舞（縁
坐舞台）＞

　　　　　　　自己一致　　　　　　　　　　　　　　　　他力への一致

　　　　　　　自己実現（自我確立）　　　　　　　　　　自己放下（自我崩落）

　　　　　　　積極的傾聴（自分が相手を聴く）　　　　　消極的傾聴（他者・周囲
が「この私」を聞き辿る）

　　　　　　　⇒私が世界を経験する　　　　　　　　　　⇒世界が私を経験する

　　　　　　　面接契約　　　　　　　　　　　　　　　　空間（舞台）建築

　　　　　　　ケース記録（問題解決）　　　　　　　　　音と動き（時空間）によ
る作品（祝祭）

　　　　　　　自分の無意識に気づく（意識化）　　　　　自分が無意識であること
に気付く（あきらめ）


講師：橋本久仁彦（私塾中野方聞道塾長・高野山大学スピリチュアルケアコース講
師）